44.キキの一日

キキの一日 外猫日記

家族が食事を終えると、待ってましたとばかり誰かの膝に乗り10分、20分とできるだけ長く寝そべって朝の行事が終わります。

キキは、玄関前に積み上げられたタイヤの中で生まれた4匹の中の1匹です。一番小さく尻尾が母親のマルと同じ様に曲がっている黒ネコのオスです。

生まれて3週間後、2段に積まれたタイヤに上って外へ出れるようになったので、玄関ドア内側の小屋へ親ネコと共に移り4ヶ月後離乳し母親から離れました。キキだけは最初から人の膝に乗り、また尻尾が曲がっている事もあり人に引き取られる事も無くイケメンのミントと共に家に残りました。

昼の間キキは、ミントと一緒に寝ているか、家族が居れば遊んで過ごします。

夕方になると、2階の窓から外を覗きご主人を見つけるか足音を聞いて、1階の玄関まで走ってドアの前で待っています。たまにバイクで出かけた時は、そのバイクの音を聞きつけ玄関ドアで待っているのですが、時々他のバイクの音と間違え、いつまでたってもドアを開ける気配が無いと悟ると、気まずそうに2階に戻って行きます。

ドアを開けご主人が帰って来ても、最初外にいるネコの餌を用意し、再び玄関から外に出て餌を与えているのでキキは、玄関ドアの窓からしばらく外のネコを見て、しばらく経ってから2階のいつもの場所に戻ります。

ご主人が家の中を移動すると、必ず着いて行きトイレの中まで入ってくるキキも、いざ会社に行く服に着替え始めたり、買い物で外に出る格好をすると、急に知らん顔をし、振り向きもせず着いて行こうともしません。さっきまで膝の上に乗っかっていたキキも、着替えを始め出すと自分の所定の場所に戻りジッと外を眺めています。