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はじめに~外猫との思い出日記~

父が獣医をしていたことや、東北地方の自然豊かな地方都市で幼少時代を過ごしたこともあって、小さい頃から動物と触れ合うことも多く、ペットとしてよく犬も飼っていました。
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1.独身寮の猫たち

我が家の前には、建設されてから30年ほど経つ大手企業の独身寮がデンと構え建っていました。休日ともなると、車やバイクを洗っている若者の姿が見受けられ、裏手の入り口では寮のおばちゃん達が時折出て来て雑談していました。
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2.廃墟となった独身寮

独身寮の住人が少しづつ減り始めて数年が経ち、完全にこの寮から人気が無くなった頃、以前にも増して猫たちが寮の裏手を歩いている姿をよく見かけるようになりました。
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3.「ニャン太郎」との出会い

それは、ひょんなことから外ネコとの親密な付き合いが始まりました。その事の始まりは、我が家の裏で子猫を産んだメス猫なのに、名前を「ニャン太郎」と名付けられてしまった1匹の外猫との出会いでした。
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4.子猫を連れて帰ってきた「ニャン太郎」

その後、1,2カ月が過ぎ、人に慣れていた方の1匹の子猫だけを残し、「ニャン太郎」ともう1匹の子猫は、この場所から突然姿を消してしまいました。残されたのは、毛が真っ黒で尻尾が曲がっているメス猫で、名前を「マル」と付け、内猫として外で世話をしていくことにしました。
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5.古タイヤで生まれた4匹の子猫

自宅の玄関の前に使い古した幅広タイヤを、二段に重ねて置いていました。その中に、期待していた通り、「マル」は子供を4匹産みました。
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6.車に跳ねられた「チビ」

ある時「チビ」と餌場の前の道路で遊んでいると、急に「チビ」が道路を横切るように走りだした瞬間、前から走って来た車とぶつかり、跳ね飛ばされてしまいました。あっという間の出来事でした。
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7.九死に一生を得た「チビ」の帰還

100メートルくらい離れた所にある、最近閉鎖した大手の寮跡の玄関前に、早朝ネコが集まっている場所があって、多分今まで誰かから餌を貰っていたのだろうか、以前と同じ様にじっとして誰かを待っているようでした。
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8.外ネコ、内ネコ、家ネコ

これまで書いてきたこのブログに登場しているネコ達は、もともと人に飼われたことが無い野生のネコなので、「野良猫」(のらねこ)とは私は呼びません。
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9.猫は執念深い

よく言われる事ですが、猫は執念深いのでいじめたりすると化けて出てくる・・・と。すでに書きましたが、内ネコの「チビ」が、交通事故に遭った時、ぶつけられた車を、大けがをしたのにもかかわらず、すぐに立ち上りその車を追いかけ始め、後ろのバンパーに飛びつきながら喰らいついていました。
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10.離乳した子猫への愛情

メス親の「ニャン太郎」は、子猫を引き連れていつも玄関にある餌をちょっとだけつまむと、毒見するかのように自分は食べるのを止め子猫に与え、子猫が食べ終わってから、少しだけ残った餌を「ニャン太郎」は食べ始めます。この光景は何度も観られ、子猫が親から離れるまで続けられました。
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11.強く大きな「ボス」の優しさ

一般的にメス親が子猫の世話をするのは理解できるのですが、オス猫が子猫の世話をするのを見てびっくりしました。その正体は、いつもマル、チビにちょっかいを出す尻尾が曲がっている大きなオスの黒猫で、以前、廃寮に居て周りのネコを仕切っていて、喧嘩がめっぽう強く「ボス」と名付けていたのですが、その後とっても優しい側面もあることを知りました。
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12.ネコは時間に正確

思い起こせば、外ネコ達や内ネコ達に毎朝、同時に餌を与えるようになったのは、家ネコの「キキ」が、夜明け前のほぼ同じ時間に私のベッドまで起こしに来るようになり、ちょうど外ネコ達が餌を探している時間と重なったからでした。
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13.雨の日の行動

猫たちは、雨の日になると普段と違う行動をすることに気づきました。内ネコのマルは、いつも餌場の周りのいろいろな場所で、寝そべっています。しかし、雨の日は必ず決まって、雨の当らない小屋の高いところに居ます。
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14.ネコの耳はすごい

犬の鼻の良さは誰もが知っている事ですが、猫はどうなのでしょう。特に外猫を観察していて気が付いたのは、聴力が異常に鋭い事です。それに、音のする方向に耳を回し、目で動いている物を見つける目の良さもあります。
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15.足音を聞き分ける、ミミズの動きもわかる

家ネコのキキは、私の足音と、他の人の足音を遠く数十メートル先から聞き分けます。外から帰って歩いて来るのが私だと分かると、二階に居ても一階の玄関まで降りてきて、ドア越しに座って待っています。こんな音も聞こえるのか、と非常に驚いた事があります。
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16.ゴキブリ君とネコの攻防

夏のある日キキとミントが、私を待つのに玄関で並んで座っているその間に、死んだようになって動かないゴキ君(ゴキブリ)がいました。多分そのゴキブリは、既にキキ、ミントの餌食となり動く事が出来ない状態になっていたので、キキ、ミントの視界には、既に映らなく存在していなかったのです。
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17.色の判別は?

よく言われていることですが、猫の目は、色の判別が出来ないと言われています。例えば、白い皿に載せた大好きな白いシラスも、散らばっていると見えないのか、残っていても食べるのを止めてしまいます。
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18.ネコのきれい好きは足跡を消すため

猫と犬では、用を足すときの決定的な違いとして、犬は後ろ足と前足で、土を掻いて穴を掘ったり土をかけたりしますが、終わった後土をかけるのは主に後ろ足でするため、上手に土をかぶせられません。しかしネコは、前足で穴を掘りそこで用を足した後、目で見ながら前足で土をかぶせ、きれいに処理します。私の周りに居る全ての内ネコ外ネコは、用を足した後何もなかったかのようにきれいに前足で埋めてしまいます。
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19.ネコに芸は教えられるか?

ネコは自分が今やりたい事とか、興味がある事にしか興味を示しません。餌を与えて、何か芸を習わせようとしても、餌は食べたい時しか食べないし、芸は当然ネコには興味が無いので、こちらが思った通りの動作をなかなか取ってくれません。我関せずの態度をとります。
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20.仲間意識

外で暮らすネコ達の仲間意識はいったいどうなっているのか注意深く見てみました。餌場に来るネコ達、別の餌場のネコ達を観察していると、仲間的な行動をとるのは、主に親子関係か、兄弟関係でしか見る事が出来ませんでした。しかし、仲間と言っても常に一緒にいるわけでなく、一緒に遊んだり、餌を食べる時喧嘩しない、寒い時固まって寝る位で、普段はばらばらな行動をとっています。
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21.敵か?味方か?

マルは気が弱く、外ネコが餌場に集まって来ると自分は食べるのを止め、その場から隠れてしまいます。たまに、嫌いなネコが食べ終わって帰り際、マルが隠れている所に、たまたま帰り際近づいて来てマルに気付き、両者唸り声をあげにらみ合いをしている時、私が急いでその場に行き、喧嘩を止めようと手を上げると、そのネコは直ぐに去って行きますが、マルは当然のごとくその場にじっとしていて、そのネコが去ったのを確認してから、自分の餌箱の方へ移動して行きます。
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22.前足をつかう

動画配信サイトを見ていると、ネコが前足を使って上手に戸をあけたりするコンテンツを見たことがあります。外ネコも器用に前足を使う姿を良く見かけます。
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23.手で水をすくって飲む「キタナ」

他のネコでは、あまり見かけた事が無いのですが、キタナは、バケツや茶碗に入っている水を飲む時、人がすくって飲むように、前足を水面に付け足の裏に付いた水を、口元に持ってきて舐めて飲んだりします。
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24.臆病で警戒心が強い

ペットショップにいる血統証付きのネコは、人に対し警戒心がほとんどありませんが、外ネコの多くは臆病で警戒心が強く、人に近づいて来ない野生の動物です。
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25.できれば人と接したくない

内ネコのマルは、いつも来る新聞屋さんに対しては、無害と知っていて逃げたりしないのですが、道路の近くで休んでいる時、誰か見知らぬ人が近づいてくると車の下に隠れてしまいます。ネコは、道を歩くときも、道路の端や壁に沿って歩き、あまり道路の真ん中を歩きません。親と離れて他のネコの後に付いて、この餌場に来た生後一カ月位の子猫の虎太朗も、いつの間にか道路の端を歩くようになりました。
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26.しっぽを振る

ネコもうれしいとしっぽを振ります。気持ちが良いのか、ブラシ掛けしたり撫ぜたりするとしっぽをクルリクルリと回したりもします。鳥等の獲物を見つけた時、うれしいのかしっぽをクルリとします。
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27.猫の喧嘩

外でネコが喧嘩する鳴き声で朝早く起こされたりすることがあります。喧嘩の原因は大体が餌の取り合いか縄張り争いです。
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28.行動範囲

この数年で、外で飼い始めた2匹の内ネコに加えて、外ネコのメス3匹とオス2匹の計7匹に毎日餌をやるようになりました。しかし、最近出没してきた気の荒いオスのワルが近くを歩きまわり始めてから、オスのミントパパが急に来なくなり、しばらくしてオスのボスも来なくなりました。
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29.オスとメスの縄張り

我が家の餌場は、ワルが近づくと追い返し近づけさせないので、ワルは餌場を横切る時遠回しに歩いて横切ります。餌場に来るオスは、子猫の虎太朗を除きチビだけになりました。この餌場付近では、特定のネコにオシッコマーキングをさせないようにして、もししたら水を掛けるか消臭剤を掛けてにおいを消していました。当然ワルもマーキングしていないので、この餌場は自分の縄張り外になっているのかも知れません。
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30.「デビ」の面倒をみる「キタナ」

オス猫なのに子猫に対してよく世話をするキタナという猫がいました。血が繋がった母ネコが、生まれて数カ月の間だけお乳を与えて子猫の面倒をみるのは普通だと思っていましたが、血がつながっていないのに、ある特定の猫に対してだけは、あたかも自分が親猫であるかのように面倒をみているのにはとてもびっくりしました。
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31.小さい「虎太朗」の面倒をみる「マル」

自分の子供でなくても面倒をみる事があるようです。未だお乳を飲んでいてもおかしくない、生まれて1カ月ちょっと位の虎太朗が、この餌場から離れなくなりしばらくして、マルが虎太朗の面倒をみるようになりました。マルは避妊手術をしていて当然お乳は出ません。
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32.虎ネコは性格が強い

迷子の子猫の虎太朗が来て、他のネコとだいぶ性格が違うことに気がつきました。知り合いに聞くと、虎ネコは結構性格が強い傾向があると。
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33.円形脱毛症になる

デビが子供を産んで直ぐ、首と肩の間に直径8ミリ位の円形のハゲができていました。これは、人にできる円形脱毛症と同じではないかと思います。デビは他のネコに比べて気が弱く、餌場に来るキタナ以外のネコに対して尻尾を立て震わせて自分の餌箱の周りを歩きます。
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34.お土産をもってくる

玄関の扉をあけると、イモリ、ヤモリ、トカゲ、セミの死骸が転がっている事があります。最初の頃は、外ネコがセミとかヤモリと遊んでそのままにしていたのだろうと思っていました。他の場所で遊んでいるのにわざわざ玄関まで運んでくるので、困った猫たちだと思いました。
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35.もともと野生動物なのです

人の身近にいる動物というと、やはり犬と猫になります。その犬と猫でも性格は正反対です。いつも身近にいる猫でも、本当の性質はなかなかわからないものです。特に、一般に野良猫と呼ばれている外ネコは、人から餌を貰わなくても自然と共に生きていける野生の動物なのです。
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36.自分の名前を理解する

家の中に居る家ネコのキキは、名前を呼ばれる機会が多いからか、名前を呼ぶと必ず反応を示します。キキとミントが並んで座っている時、「キキ!」と呼ぶと振り向き、振り向かない時は、尻尾を振って反応します。「ミント!」と呼んでもキキは尻尾も振らず、又直ぐに「キキ」と呼ぶと尻尾を振ります。
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37.外猫は名前を呼んでも反応なし

餌場に来るネコ全部に名前を付けて、来ると必ず名前を呼ぶようにしています。しかし、毎日、毎日声をかけて名前を呼んでも、無視するのか理解しないのか、ほとんどのネコは、反応を示してくれません。
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38.人の感情に敏感

普段は、自由気ままに暮らしあまり周りのことに我関せずという風に見えるネコですが、意外と人の感情に対して敏感に反応していることがわかります。
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39.嫉妬心がある

家の中に居るキキは、玄関ドアの内側から外ネコが餌を貰っている姿を見て、いつも「キーキー」と鳴きます。しばらくすると諦めて、普段いる居間の方へ戻って行きますが、座って待っている時玄関に入ると、一緒になって居間の方へ駆けあがって行きます。
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40.群れから離れていく

この餌場に来る外ネコと近場に居る外ネコを、数年見ていてふと気が付いたのは、3歳以上過ぎているとみられるネコの姿が、だんだん見られなくなっている事です。
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41.若いネコと老いたネコ

チャチャは、皆食べ終わった頃を見計らって高く隠れた場所から下りて来て、餌箱に近づき遠慮がちに食べます。虎太朗を見ていると、自分のお皿に餌があるのに他のネコが食べている皿の餌に首を突っ込んできます。マルと虎太朗が餌を食べる時、以前は先に虎太朗に食べさせていたのが、今では別々に食べ始めても直ぐにマルの食べている餌箱に割って入りマルの餌を横取りします。
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42.ネコもおならをする?

いつも疑いを持っている事がありました。虎太朗を抱っこしていると、たまにブーンと匂うのです。虎太朗は外の小屋に居て、家の人が外へ出て行くと、直ぐに足元に寄って来てはしゃいでいます。マルや他のネコに、特にマルに餌をやる時自分の餌を食べている途中で他の餌を横取りするので、抱っこして邪魔させないようにしています。
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43.「キキ」の朝は早い

家にいる猫の「キキ」の一日を観察してみました。キキは毎朝、日の出とともにご主人(わたし)を起こすことから一日が始まります。春夏は、4時になると枕元に高く積まれた座布団の山から下りて来て、耳元で第一声「キーキー」と鳴き歩き回り、それでも起きない時は足や腕に噛みつき「早く起きろ」とせがみます。
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44.「キキ」の一日

家族が食事を終えると、「キキ」は待ってました~とばかり誰かの膝に乗り10分、20分とできるだけ長く寝そべって朝の行事が終わります。
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45.家の中のネコたち

キキは、家の中に家族が誰もいないと、殆どの時間をミントと一緒に寝ているか日向ぼっこをして過ごします。
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46.仲良し「キキ」と「ミント」

普段のキキ、ミントは喧嘩することもなくとても仲良くしています。一緒に小さな箱に重なるよう寝ていたり、どちらかが居ないと探して鳴いたり、壁に爪とぎする以外は特に問題を起こさないのですが、他のネコが家の中に入って来たりすると、怯えて逃げたり、唸ったりして仲間として受け入れません。
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47.のんびり屋の「ミント」の一日

ミントはキキと違い、とてものんびり屋です。生まれて1~2か月位の時から、一緒に生まれた他の3匹が小屋から飛び出して動きまわり始めたのを横目で見て一呼吸置いてから動きだします。
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48.「マル」の一日

マルは餌場の敷地内の状況によって、寝る場所を変えています。雨が降ると、3段の小屋の上に置いた小さな小屋の屋根にいて、夏場はバイクのシートで寝ていたり、板で組んだ1m位の高さの小屋の上で過ごしています。冬場は、発泡スチロール箱の中や3段小屋にいます。
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49.警戒心がない「虎太朗」

我が家の敷地に来て2ヵ月半経ち、生まれて4カ月位経つ虎太朗は、我が物顔でこの場所を走り回っています。メスネコのマルと同じ様に、外に置いてある小屋に住むようになった虎太朗は、朝一番に餌を食べにやって来るキタナと玄関前で待っています。
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50.少しづつ大人になっていく「虎太朗」

ここの餌場に来る外ネコ達は、それぞれ個性がありますが共通性もあります。その共通性の一つに「知らないネコや人に対する警戒心」があります。ただ、唯一といっていいくらいに虎太朗だけは、ここに来た当初からあまり無く、知らないネコが近づいて来ても喜んで傍に行きました。
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おわりに・・・

日々外猫の不思議さや素晴らしさを感じ、さらにその奥深さは計り知れないものがあります。これからも外猫との生活は続きます。猫たち皆が幸せに暮らせるようこれからも頑張っていこうと思います。